Kan-Kan の雑記帳


2004年5月30日

最近読んだ本

「無名」 沢木 耕太郎

 ノンフィクション作家が父の死を客観的にかつリリカルに描きます。豊かな家に生まれたけれど、戦争で多くのものを失い、戦後は妻に支えられ、読書に楽しみを見出す生活。自ら、子供に「なにもしなかった、してやれなかった」と言う、いわゆる父的存在ではないが、その知性、独特の生きる姿勢は子供達にたくさんの教訓と示唆を与える。筆者と二人の姉の人間性もすばらしい。

 筆者は病床の父に寄り添って、父の残した句を探し集め、句集を作ろうと決意します。それはなにも知らない、不思議な距離のあった父を初めて知る作業となります。その父の句がいい。ゆるやかに、心に沁みる作品です。

「僕はどうやってバカになったか」 マルタン・パージュ

 フランスで青春文学としてベストセラーになっているらしい。あまりに傷つきやすい感性をもった主人公が、一念発起してばかになろうとする、アルコール中毒になろうとして先輩に指南し、失敗するところで、友人達は先輩に私を連想して笑うらしい。努力の結果(?)俗物のバカになって大金持ちなるけれど・・・あとは青春小説のおきまりのパターン。

「アーユーハッピー」 矢沢永吉

 ユニクロのコマーシャルでも弾けてますねえ。正直に人生を、挫折をかたるけれど、そのポジティブさには感心。でも、お友達にはなりたくない。3度も、4度も身近な人に裏切られ、大金を奪われるなんて、やっぱしお人よしを通り越して、アホやね。

2004年5月29日

 やはり予測された悲劇は起こりました。でも、「なにがあっても騒ぐな」と言ってイラクに出かけた夫。「覚悟はできていました。本人もそうでしょう。」と微笑みすら浮かべて語った妻。「気丈」という言葉がよみがえりました。気軽に使ってはいけない言葉だけれど。

 イラクでなくても、毎日が戦場なのかもしれません。職場で死ぬ覚悟は出来ているつもりでも、つい「やわな生き方」をしている自分を振り返ってしまいます。

 高校3年で卒業するまで、毎朝、母が笑顔で玄関で送ってくれました。親子喧嘩した翌朝も。後年、機会あるとき理由を訊いたら、「人はいつ死に別れるかもしれないから、毎朝、これが見納めかもと送り出していたのだ」と言われました。今の自分にそれができているか、こころもとない限りです。

 「いつもと同じ春がゆき」岡山の山村の樹齢1000年大桜とその村の人々20名のドキュメンタリー。桜と比べるべくもないけれど、かけがえのない人の営み。そして桜が畑に墓石に散りかかる・・・。ふるさとの村を思い出して、涙がでました。

 体調が戻ったと思ったら、体重もあっという間に80キロに戻りました。ビールがさらにおいしい季節です。

 京都の3条の外れの路地の、西日の当たるお好み焼き屋。友人と二人、汗をかいて飛び込んで、生ビールをまず一杯。黄色いハチマキの元気のいいママがビールを飲みつつ笑顔で迎えてくれる。常連さんらしい初老の男性2人が先客で飲んでいる。ひとりはビールでかなり酩酊のご様子。もうひとりが飲んではる赤い飲み物が気にかかる。うかがってみると、「バクダン」350円とのこと。父から聞いたことがある終戦直後のあやしいものとは違って、これは焼酎に赤玉ポートワインを入れ、更に炭酸で割ったものらしい。甘そうだけどおいしいかも。さっそく我々も注文。ちょっと甘いが飲みやすい。

 そこに若い女性が登場。足が不自由の様子。3度目の来店とかで、カウンターにすわるやいなや生ビールを注文、軽く空ける。今日はタクシーで来たけど、次回からはバスで来るとか言ってはる。どちらからと訊くと4条からとのこと。前回はバクダン10杯飲んだから、今日はセーブすると言う。みんなのけぞって笑う。強いんだ。ビールで酩酊の常連さんが上げかけた腰をまた下ろして、飲み始める。昼前の11時から飲んでいるそうだ。彼の右手の小指が無い。女言葉のおにいちゃんが登場。個性的な面々が、ママの気風を慕って集まって来るんだろう。盛り上がりかけたので惜しかったけど、ここで退場。また、訪れてみたい店でした。

もっと京都

 建仁寺を久しぶりに訪れる。いつも境内を通過することが多かったのですが、友人が入ったことがないというので、500円払って入場。風が吹き抜ける広い座敷で修学旅行生が寝ている。有名な「風神雷神図」は複写のみ展示。橋本関雪の襖絵をゆっくり見る。眼目は法堂(はっとう)の2年前に完成したばかりの天井画。小泉淳作さんの「双龍図」が迫力でした。

 昼飯は先斗町の川床で。最近は5月初めから開いており、70数軒ある中には、要予約の高級店もあるけれど、安い店もあります。そんな店のひとつに入る。12卓ほどの床は半分の入り。外国人が二組ほど。床の上に張られたよしずが初夏の日差しを遮ってくれる。鴨の川風が快い。東山連峰の緑が濃い。鳶の群れが川面をかすめて下って行く。捕らえた川魚を落としては拾いして、なぶって遊んでいるのです。光がきらきら跳ね返っています。京弁当1050円なり。

2004年5月23日

 23日、日曜の早朝、目覚めて、新聞を取りに行って、寝床で読んで、朝青龍の逆転優勝を知って、二度寝して、起きると枕元の新聞がない。じゃ、さっきのは夢だったのだ、あれは明日の朝刊なのだと気づいて、夕刻、新聞で読んだのと同じ筋書きの大相撲の結果を見る。なんや変な気分です。この調子でダービーの結果も一日前に夢に見られればいいのに(笑)。

 北朝鮮から帰国した子供たちは、どんな夢を見て目覚めたのでしょう。

 この週末は帰省するつもりで、テニスもすべて休んでいたので、帰省がなくなった結果、ゆっくりできた休日でした。たまには予定を入れてないのもいいですね。以前は、休日はむきになって運動していたけれど、最近やっと休むことを覚えました。年でしょうか?

 でも、この土日、友人のひとりは五島列島へトライアスロンへ、同僚4人は赤穂へ100キロ駅伝に。みんな元気やなあ。休んで自分の体力が落ちるのがやはりちょっと心配です。

行く人

 映美くららさん(タカラヅカ娘役、退団)

 今、一番若い娘役トップ。しかも、黒木瞳さん以来の若さでのトップになったばかりだったのに。黒木さんと同じように「タカラヅカ色に染まらないうちに」女優に転進するのでしょうか?
最近読んだ本

「妖精たちの舞台 ウラ」 岸 香織

 タカラヅカのスターたちのエピソードをOG(2年前まで在団)である筆者が縦横に綴る。なんせ40年のタカラヅカ生活、退団後も劇場から2分のところに住む。在団中からの雑誌への連載も29年というから半端ではない。ずっと老け役でやってきたことが、逆にインタビュアーとしてはやりやすかったのかも。難しいところもある「女の園」で行き抜いているのは見事。「トップスターはみんな礼儀正しい」としうのも納得。有為転変の縮図のような世界での様々な人間模様が面白い。

「私は私」 石井 好子

 最新エッセイは、なんと昔を語る。基本的には離婚して日本を離れ、サンフランシスコからパリに渡って、シャンソン歌手への道を本格的に歩み始めるまでの5年くらい。名家に生まれ、疎開は箱根の別荘というお嬢様が、有島敏行(武郎の息子)との悲恋を経て、金持ちのぼんぼんとの結婚から歌い始める。所属したバンドにトランペットに森山久(良子の父親)やかまやつひろしの父親もいたのがすごい。アメリカに発つ時の送別会の司会は森繁久弥。時代が時代だけに、すごい顔ぶれとの交流が面白い。パリでの越路吹雪や今日出美、小林秀雄との親交、なにより1年間出演したクラブでのミュージシャン、ダンサーや、街の娼婦達との交流が彼女を変えて、鍛えていったのが感じられます。

来る人

 柳楽(やぎら) 優弥くん

 なんとカンヌ映画祭で出品映画「誰も知らない」最年少の主演男優賞。14歳の中学3年生。切れ長の目が涼しい。楽しみな人材の出現です。

 上原彩子さん

 チャイコフスキーコンクルール新進ピアニストは149センチ。パリ在住。演奏はすごい迫力です。イメージを大切にして、それを常にメモしている姿勢が立派です。
京都への旅

笠置山

 笠置は今まで縁がなかったけれど、友人3人に誘われて5月の連休の後半、雨模様の4日に出かけました。JR奈良駅に集合して、「なら町」を歩いてお茶を濁そうという話も出たけれど、とにかく行こうぜということになり、再び電車に乗る。

 笠置は木津川の側の小さな、でも葉桜の美しい駅でした。さすがに小雨の中、ハイキング客はいない。でも、小止みになったので低い山ということもあって、思い切って始める。藤の花、楓の緑が美しい。しかし、登ってみると、思っていたよりはるかに立派な岩山で、「太平記」ゆかりの趣あり。摩崖佛も迫力。登っているのはわれわれ一行のみ。山の上からは雲海まで見えて、大満足でした。

 ちなみに「笠置」は万葉の昔、天武天皇が大海人皇子の時代、狩に出て迷い、目印に岩に「笠」を「置いた」ことから来ているとか・・・初めて知りました。

 山の麓に新しく出来た温泉施設で入浴(露天風呂ももちろんあり)、食事(雉鍋)とビール、地酒(やや甘いが)にアイスクリーム・・・これで仕上げ。儲けものの一日でした。秋にまた行きたい。
 

2004年5月22日

 12時30分を過ぎました。日朝首脳会談は終わったようですね。日帰りで近隣国との首脳会談が出来る時代なのだと改めて思います。首尾を息詰まる思いで見守っている人、無関心な人・・・部屋から外を眺めても、行楽に繰り出す家族、道路に座って、メールしながらパンを齧っている若者、いろんな人がいていいのだけれど、やはり、日本は有難く、平和なのですね。いろいろ考えてしまいます。

 5月の讃岐うどん頒布会は「上原屋本店」。栗林公園の前にあるセルフの人気店です。確かに麺はおいしい。でも、ちょっと「つけつゆ」が辛いなあ。思い切って薄めました。

最近読んだ本

「朗読者」 ベルンハルト・シュリンク

 3年ぶりに再読。年齢を超えた愛、言葉、朗読、文学というもの、戦争という3つの大きなテーマが見事に融合した作品と改めて思いました。再読するのはいいですね。前回気がつかなかったことがいくつもありました。

「男語おんな語翻訳指南」 森瑤子・堀池秀人

 流行作家と売れっ子建築家、友人同士がテームを決めて書き合うリレーエッセイ。どちらも自意識が強くて、出来不出来もあるけど、世界を股に駆けている分、なるほどと思わせるところも多い。この後、森さんが急死。遺作ともなりましたが、危篤の床に堀池さんはアメリカから駆けつけたそうです。

「下山事件<シモヤマ・ケース>」 森 達也

 50年を経て、自殺か、他殺か、まだ謎が残されたままの国鉄総裁の轢死事件。戦後の日本の歴史の大きな曲がり角の暗部。たくさんの資料がありながら、それらは曲げられ、消されてゆく。半世紀を経ても多くの人が語れない、恐ろしさ。結論が散漫になっていますが、問題提起としては非常に興味深いものがあります。

「あなたに逢いたい」 森 瑤子対談集

 山田詠美さんとの対談が面白い。文章を、特に会話文を英語で考え、翻訳するという点。そうなんだ、そういう人たちが作家になってきているのだと改めて感じました。

「トトロの住む家」 宮崎 駿

 東京都内に残る、豪邸ではない、古びた、しっくり環境に溶け込んだ家と庭を探訪。得意のスケッチと住人へのインタビューが味わい深い。文化財にはならないだろうけど、こういう家を大事にしたい。住む人もほとんど老齢の一人暮らし。やがて更地になってマンションになる・・・そんな風にならないでほしい。

「女形無限」  中村雀右衛門

 あえて「おんながた」とルビが振ってあります。今まで、好きな女形ではありませんでした。期待しないで読みました。認識を改めました。

 戦争にとられて帰ってきて、岳父からいきなり女形になれと言われ、20代から修行を始めて、無形文化財までたどり着く。その劣等感と謙虚な努力。70になっても、教えを乞いに数少ない先輩役者を訪ねる、その姿勢に打たれました。基礎がないのに次々大役が回ってくる恐ろしさ。はたから見たら、谷間の世代の幸運と見えましたが、本人はつらかったのですね。これも戦争の影響のひとつでしょう。本来「雀右衛門」を継ぐべき人材は戦死していたのです。

 女形のほとんどの大役を演じて、それについて触れていますが、「玉手御前」はあまりやっていないのはなぜでしょう?

2004年5月21日

 「都忘れ」が咲いています。小さな紫の花びらが可憐です。明日の首相訪朝をめぐって、期待や憶測が国中に漂っていますが、5人の帰国者とその家族はもちろんですが、横田めぐみさんの両親や、死亡とされた、また、まったく行方が知れない方々の家族の思いを想像するだにたまりません。でも、感情的にならず、国と国との非情な取引、国際政治のバランスも冷静に見極めなければならないのでしょう。

行く人

金田一春彦さん(国語学者、92歳)

 父上の京助氏とはまた違った業績を残されました。やわらかい語り口と揺るがぬ姿勢は、いい意味での2代目の育ちのよさを感じます。生まれついてからずっと続いた大きなプレシャーに負けなかった・・・その意味でもえらい人でした。

三橋達也さん(俳優、心筋梗塞、80歳)

 映画「天国と地獄」、連想ゲーム、十津川警部シリーズ、どれも明るく、バイタリティを感じさせました。1昨年、奥様(女優の安西故郷子さん)を失ったことが大きかったのでしょうか。ダンディで知られました。どの遺影もタキシードで決めています。

鈴木貴久さん(元野球選手、急性気管支炎、40歳)

 近鉄の名選手でした。今は2軍打撃コーチ。まだ、若すぎる。通夜の試合、選手は喪章をつけてがんばりました。決勝打を打った選手はセカンドベースの上で泣いていました。

ロベルト・バッジオ(イタリアサッカー選手・引退・37歳)

 「イタリアの至宝」と呼ばれました。かつて最優秀選手に選ばれた欧州選手権を前に、古巣の対ACミラン戦で引退というのは、引き時を知ったあり方と思います。

2004年5月16日

最近印象に残った言葉

 ラミレス選手(ヤクルト)

 「打てないと職を失うという気持ちでやっている」昨年度の2冠王。死球も多い。でも・・・「故意にぶつけるピッチャーはいない。私は相手のピッチャーに敬意を払っているから、お互いの信頼関係を壊すまねはけっしてしない」エライ!

行くひと

 戸川 幸夫さん(作家・急性腎不全・92才)

 動物文学の第1人者。直木賞を受賞したのが1955年ですから、半世紀前になるのですね。イリオモテヤマネコの発見をはじめとして、行動する作家として若々しいイメージがあったけど92歳だったんだ。10年ほど前に脳梗塞で倒れて、療養中だったことも知らなかった。

 小鹿 番さん(俳優・急性腎不全・71歳)

 東宝現代劇の貴重な脇役。器用ではないけど、一生懸命やっている姿勢が伝わってくる。たしかミュージカル「マイ・フェア・レディ」で急死した八波むとしの代役に抜擢されて注目されたはず。後年は「放浪記」の菊田一夫役をはまり役にしていました。こういう人が抜けた後が大変です。

 貴ノ浪(引退)

 個性的な愛すべき力士でした。脇が甘くてすぐもろ差しになられてからが強い。同門対決の優勝決定戦で貴乃花を破った「河津掛け」も忘れられない。型にはめようとして、伸びず、怪我もして、後は自由にやらされたという藤島部屋のいい気風を、これから音羽山親方として生かしてほしい。功労金3700万円が相撲協会から贈られるそうです。

2004年5月15日

 連休中に買ってきたラベンダーが咲いて、よく匂います。花もですが、葉に手を触れて、嗅ぐとさらに強く匂います。朝、出勤前のセレモニーになりました。

 10日から体調を崩し、酒も控え、暇があれば横になる生活を続けて4日。いつ医者に行こうかと思っていたのですが、14日夜の歓送迎会で吹っ切れました。普段の半分以下ですが、酒を飲み、仲間とわいわい騒いで、ひさびさの午前様。少々不安を抱えて目覚めた朝は、いつもの腹痛もなく、からだのだるさも取れている。午後からテニスに出かけ、こちらも快調なプレー。あの痛みとだるさはなんだったんだろう?人間の体って不思議ですね。ま、油断は禁物ですが・・・。

 ついでに、半年振りの歯科定期検診にも出かける。素敵な女医さんに認めてもらおうと、毎日張り切ってブラッシングしていたので、なかなかきれいと褒めてもらう。ただし、力を入れすぎて。歯茎が傷んだり、擦り切れていると指摘され反省。やりすぎはいけません。あ、ここに磨き残しがあるというのを前歯裏から擦り取って、さっそく顕微鏡に。

 診察台横に、パソコンの画面があって即、拡大。うわあ、たくさんのわけわからんものが、うじゃうじゃ泳いでいる。あれがカビ、これが歯周病菌、これがなんたらと説明され(なんでも普通の人で300種類くらいいるらしい)、いつの間にか駆除薬を買わされてしまっている私。1200円なり。おいしく食事ができるようになったことやし、ま、いいかっ!

最近読んだ本

「こんな映画が」 吉野朔実

 個人的に好きな映画を、イラスト(ええ感じ)と共に語る。異論もあるけど、自分の趣味を貫いているのがいい。

「シネマきもの手帖」 森恵子

 著者は元国語教師。趣味の着物に関する質問をあちこち受けたのを機会に、映画を題材にきものを解説。その道に暗い私(まだ角帯を結べない)にはめちゃ勉強になる。それにしても、きものは美しい。奥が深い。着こなしも難しい。でも、いつか着慣れるようになりたい。

「大阪廻り舞台」 新野 新

 ようわけがわからん人やったけど、やっとその仕事、経歴がわかりました。舞台の構成作家、そして放送作家だったんですね。東京に出ず、大阪にこだわったのは正解かも。でも本来は裏方の人。ちょっと出すぎかな。イチビリなんでしょうか?

「私の映画遺言」  淀川 長治

 亡くなる10年位前から、遺言遺言と言いまくってはったけど、これが死の直前(2002年)のもの。サイレント映画を20年、トーキーに変わって60年余、映画を見続けてきたからこそ。フィルムが失われた映画を「語れる」ことの貴重さを感じました。こぼれ話も楽しい。貴重な歌舞伎記録映画の「紅葉狩り」は9代目市川団十郎の更科姫の舞が有名で、それも扇を落とすというハプニングで知られていて、僕は「名手もしくじる」というパターンと思っていたのですが、これは、照明の関係で歌舞伎座内で撮影できず、小屋の横の空き地にセットを組んで撮影、風が吹いて扇が流れたのが真相と聞いてナルホド。当時は撮り直しも編集も出来なかったのですね。 

2004年5月9日

 連休中にパソコンを初期化したので更新もできませんでした。HPも新しく立ち上げ、やっとめどが立ってきました。メカに弱い人間はつらい時代です。でも、始めた以上、続けたいし、シッポを巻いて逃げるもしゃくですしね。雨の休日でテニスがないのを幸いに

 あちこちの薔薇が満開です。特にお隣の生垣のつる薔薇(蕾が黄色だか、開くと花びらは朱色)と裏の家の(真紅)がきれいで、毎日、花の姿と香りを楽しませてもらっています。薔薇の図鑑を図書館で借りてきたのですが、その種類、色、形、香り、さすがに「花の女王」です。代表400種の写真はそれぞれ美しく、見飽きません。白、黄色、淡い色がいい。黒薔薇と呼ばれる深い赤もきれいけど。



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