Kan-Kan の雑記帳


2007年5月29日

 あの、石原慎太郎さんが自殺した松岡大臣を「彼も侍だった」と評していましたが、それはおかしいんじゃない?今更「侍」を持ち上げようと思わないけれど、あの死に方は無責任です。「侍」が怒ります。一応、菅家も士族とやらだったそうで、昔からいろいろうるさく責任、心得、作法(切腹も含め)を喧しく言われたものです。どうでもええけど。

 「死者を鞭打とうとしない」日本の習慣に甘えて、ことを曖昧にしようとする意図に満ちています。もしほんとうに責任感があるなら、きちんと疑惑に対して釈明すべきでした。非があるなら素直に認めて辞任すればいい。死ぬのはその後でどうぞ。いくら、学識あり、力ある大臣といっても、信頼を失えば、その能力は活かしようがありあません。

 疑惑をさらにふくらませ、証拠と共にあの世にもっていって、事件を丸く収めようとする、そんな時代ではありません(それで収まった時代も確かにあった)。この件で、却って恩義ある(一応最後まで自分を庇おうとしてくれた)安倍さんを裏切り、政権の支持率を更に下げてゆくことすら考えられなかったとすれば、情けないし、それで「侍」はないでしょう。

 安倍さんもこんな人なら、もっと早く引導を渡してあげるべきでした。また、それに呼応して自殺が続いているって?ええ加減にしてほしい。命をそんなに軽く扱うものではありません。

 こんな事書くと、また、死者を鞭打つと批判が来るのでしょうね。いらっしゃい! 

2007年5月28日

 松岡農水大臣の自殺。6通の遺書には何が書かれているのか?それにしても、この時期に死んではいけません。週末に帰省して、86才の母親を見舞ったそうですが・・・。親不孝です。

 もちろん任命した安倍さんの責任は問われます。

 それにしても、年金はどうなるのでしょう?なにが「救済策」じゃ?おかみも本当に信用できまへん。

 息子はZARDの坂井泉水さん(40才)の死(これは自殺?事故死?)の方がショックだそうです。癌で闘病中だったのですね。

 河瀬直美監督の「もがりの森」がカンヌ映画祭のグランプリ。最高賞(パルムドール賞)ではなかったけれど、立派。前日から受賞の自信があると言っていた。その言やよき。自身の養母の苦しい介護体験を新聞に連載していたけれど、映画にもしたんだ。ただでは起きません。授賞式のドレスも素敵でした。 

2007年5月27日 その2

 日曜の朝、午前6時。今日も黄砂で金剛山が煙っている。六甲山は見えません。久しぶりに家族4人が顔をそろえる。懐かしいねえ、などと言いつつ、慌ただしい朝食を済ませて早出の長男が6時半、次男が7時に出勤。そのあと私はゆっくりデザートをいただき、1週間分の新聞を読み返し、切り抜き、終わった大量の新聞をまとめて括り、ゴミ出しし、クリーニングにシャツを出し、掃除を済ませるともう昼。オムライスを食べて、嫁ハンは京都へレッスンに出かける。

 日曜テニスを止めていることもあって、久しぶりの独りの休日の午後。まず、本屋へ出かける。文芸雑誌、映画雑誌を購入。それからやってみたかったこと、ルーズな服に着替えて、ベッドに寝そべって読書、メモ書き、お茶を飲む・・・下の息子がいつもやっているのですが、だらしないし、病人みたいだからと自制してきました。

 でもやってみたら楽だなあ(笑)。それに窓から差し込む明るい日差し、鳥の声、風の音、どこかで風鈴が鳴っている・・・いつの間にか寝込んでしまいました。

 1時間くらいで起きて、また読書。友人から借りていた長編をやっと読了。明日、返そう。図書館で借りてきた本(エッセイと短編集)も2冊読了。BGMに借りてきたCD「バーブラ・ストライサンド・ベスト」は4回連続聴いて、さすがに聴き飽きてしまった。でもええ声やなあ。ダイアナ・ロスも好きだけれど、彼女はポップスシンガー、バーブラはミュージカルシンガーだと思う。歌唱がドラマチックです。

 夕刻、起きあがったら、寝疲れて、足が萎えた感じ。楽だけれど、やはり起きていたほうがよかったかも(笑)。だらけた休日でした。でも、こんな日も偶にいい。


最近読んだ本 (5月27日記)

「トーキョー・バビロン」 馳 星周

 もとIT長者、ヤクザ崩れ、肝臓を壊した六本木ナンバーワンホステス、この奇妙な若者3人を中心に、一部上場間近の金融企業、悪徳警官、東西ヤクザ組織が絡んで、数億の金奪取を目指して泥仕合が始まる。

 巧妙な作りで、最後まで一気に読ませます。でも、週刊誌連載時と違って、通して読むと、賢いはずの元IT長者の計画が杜撰、ええかげんであることが露骨に見えて、こんなんで命懸けて、数億ねらえるかと思います。やはり、こちらが唸るような仕掛けがほしい。

 脇役がよく描かれているのに、主人公三人が短絡的でイマイチ魅力に欠けるのが残念。(ヒロインはまだましですが・・・)結末は納得。ウマク納めました。実はラストシンまで来て、あ、あの時、あの雑誌に連載していたあれだなあと気が付いたのです・・・(苦笑)。

2007年5月27日 その1

 黄砂が舞う午後、テニスを休んで、私が南河内の桃源郷と呼んでいる、河内長野市校外の清水地区へ友人3人と出かける。10年前、職場で脳内出血で倒れ、療養、リハビリ中の元同僚の家に。滴る緑、田植え前の水が張られた棚田に囲まれた、山懐のがっしりした農家の一室。満面の笑顔で迎えてくれる。こつこつ重ねてきたリハビリが生きて、趣味だった絵画も近作は少し線のブレがあるものの見事なできばえでした。

 帰りはかつての教え子のおばあちゃん(93才)のご機嫌伺いに南花台へ。教え子はすでに嫁いで京都にいるけれど、ご両親、おばあちゃんとは今でも親しくさせていただいています。お体でどこもお悪いところはないとおっしゃる。いつも美しいお庭と花も拝見、元気を貰って帰りました。


行く人 来る人(5月27日記)

熊井 啓さん(映画監督、くも膜下出血、76才)

 「黒部の太陽」「忍ぶ川」などの代表作を持ち、社会性の強い作品を数多く遺しました。「サンダカン8番娼館・望郷」もよかった。でも遺作の「海は見ていた」は残念な出来でした。早朝に自宅玄関で倒れていたのですって。

大庭みな子さん(小説家、腎不全、76才)

 「三匹の蟹」は衝撃でした。乾いたシャープで強い文体。すごい人が現れたと思ったものです。もう女流作家なんて呼べないと思いました。96年から半身不随でしたが、夫、利雄氏の介護と協力で創作は続けていました。

鈴木光枝さん(女優、心不全、88才)

 文化座の中心俳優。個性的なおばあさん役で長く活躍しました。愛らしい娘役だった佐々木愛さんのお母さんでもありましたが、名女優でありました。


ラッタウット・ラープチャルーンサップさん (タイ人作家 20代)

 河野多恵子さんが推奨する新進作家。でも、名前が憶えきれないとか・・・納得。

上野 道善(どうぜん)さん (僧侶、67才)

 東大寺の新トップ(別当)、実に第219代目。178センチのがっしりした体で、お水取りの行を31回も勤めた猛者(?)。水墨画、陶芸に加えて酒が趣味というのが心強い(?)。 

2007年5月25日

 サイクリングには一見気持ちよい季節ですが、川端には虫が多いし(目や口に飛び込むのでマスクとサングラサスが必須―息子が人相が悪いとからかいます)、花粉もふんだんに飛んでいる気配。花粉症ではありませんが、走った後はいつもくしゃみしたり、目が痒いので、用心して以前のように藤井寺市内を抜けて走っています。

 久しぶりに前と同じルートを走ると、変化が目に付きます。以前あった店が代替わり、町家が潰されて大きなマンションに・・・。2年前にこの欄で紹介した「薫」という名前の、81才のおばあちゃんが一人でやってはった居酒屋は、昨春店を閉め、おばあちゃんは大和上市の弟さんのところに引き取られていかはりました。元気でいてはるかなあ。吉野へ行く度に思い出します。弟さんの家族に邪険にされていないといいけれど。

 その後は1年ほど置いて、31才の若者が始めた「芋式」という名前の居酒屋に変わる。一気に洋風になりました。こちらは朝の5時までやっていて、深夜に店が終わった藤井寺近辺の水商売の方が集まって結構繁盛指定いるみたい。あの、ねずみやゴキブリが走り回っていた「薫」がなつかしいけれど、今度の店は名前の通り焼酎に力点があって、それはこのもしい。私が第1号の客だったので、ちょっと偉そうにして、定期的に店のあつらえなどチェックしています。1年経って、やっと味もインテリアもしっくりしてきました。

 毎日、生徒指導で、授業にも出ないでうろうろしている若者の非常識な言動に接していると、暗澹とした思いが拭えず、家でもつい酒を飲んでしまいます。

 自分の非を全く棚に挙げて、指導の問題点を探して衝いてくる。まったくヤクザの論理です。話を変えて訊いてみると、やはり、普通のアルバイトは髪や服装、態度の関係から出来ず(納得)、あぶない関係の、しかし見入りのいい仕事を偶にしているだけらしい。ホストやホステスをしている(高校生の身分が貴重)者もいます。そんなんで、これからの人生、どうするのか、まず何もしていない今が、もったいないと思うけれど、ずるずる時間が過ぎるのを眺めているだけの様子を見るにつけ、ああ、年を取った時にしみじみわかることってあるのだなあと思います。若者には若さの意味や、時間のありがたさはわからない・・・いや、わかっている者もいるのでしょうが。

 そんな中での楽しみは、自分のクラス(HRグループといいます)の生徒を中心とした、高校卒業程度検定試験の勉強会。毎週木曜の放課後に4,5人集まって過去問を解いてゆく。もともと不登校と成績不振で高校4年目に入ったグループですが、卒業が少し見えてきたので俄然元気になってきました。

 ポイントは私が毎日、準備室で作っているカスピ海ヨーグルト。これを勉強会の合間に食べるのです。昔なら、けじめを気にして、勉強中に食事などしなかった、させなかったけれど、最近はなんでもあり(苦笑―もちろん授業は別です)。最近は生徒の方が乗ってきて、朝、交代でフルーツ缶詰を買って持ってきて、準備室の冷蔵庫で冷やす。勉強会が終わった後も、自分たちで洗い物をする。動き出しの時は手がかかったけれど、今は本当に楽になりました。予定通り、彼らが9月に卒業したらさびしくなるでしょう。


京都ダイスキ(5月25日記)

 初夏の日差しの京都が好きです。東山の緑は濃く、疎水、白川、鴨川の流れは涼しげ。川床が5月初めから出ていますが、和食は高いので、先斗町を外し、四条からぐっと高瀬川沿いに下り五条橋近くのタイ料理、「佛沙羅館」で昼食。床の席料が400円かかりますが、ランチのプレートが1000円なので、お得感あり。但し、辛いので水を引きます。

 デザートは新橋の白川に面した甘味処、清流が望め、川風が入ってきて、もみじ若葉が空を覆って、気持ちよいことこの上なし。蕨もち1000円は雰囲気代として認めます。

 錦市場で豆腐アイスクリームを食べて仕上げ。あちこちの路地を歩いて新発見あり。京都はやはり奥が深い。

2007年5月21日

 午後8時、会議が長引いて、疲れて帰る途中、ふと気になっていた「九州ラーメン」の店に立ち寄る。住宅街の中のカウンターだけの小さな店。主人というより、マスターという感じの中年のおじさんが一人。

 ラーメン店にしては「こぎれい」な感じ。(綺麗すぎてもよくない)。味がさっぱりしていてまたいい。600円で元気がでました。メニューもラーメンだけと、シンプル。気に入りました。この店があれば、あと数年がんばれそう。


行く人 来る人

藤原伊織さん(作家 食道ガン 59才)

 大阪出身。東大、電通と走りつつ、小説を書き、95年に「テロリストのパラソル」で乱歩賞と直木賞。

 作品の印象的な冒頭シーンはよく憶えていますが、結末は記憶にありありません。この本、引っ越しまではあったのに・・・どうも息子に取られたらしい。メジャーであったのに、反骨精神を感じさせられる不思議な作家でした。雑誌「オール読物」で2005年に、5年後の生存率20パーセントのガンに罹ったことを告白していましたが・・・。

塩沢 ときさん(女優 スキスル性ガン 79才)

 過激なファッション、トークで人気でしたが、もとは新東宝にニューフェース、美人女優だったのですね。30代での舌ガン、左右の乳ガン、そして4度目のガンとの戦いに敗れた(5月17日)のですが、最後の入院の時に、すべて家の中を整理していったというのが痛ましい。葬儀はすでに終わったそうです。40年も病魔とよく戦ったのですね。僕ならとっくに戦闘放棄していると思います。

2007年5月20日

 先週は日曜出勤(参観日)だったので、水曜日に代休が入りました。月曜はハッピーマンデーで休みが多いので、授業時間数の関係で水曜になりました。単位制なので、授業時間割が固定されており、時間割の変更ができないのです。

 退職した友人が奈良郡山の浄化センターのテニスコートを取ってくれたので、同僚5人と出かける。平日なので、深い緑に囲まれた10面のクレーコートはガラガラ。コートとコートの間にも低い土手とメタセコイヤの木とベンチがあって、贅沢で気持ちよい空間。これで1時間1面400円は安過ぎる!広い芝生、花と緑化の資料館などもあったので、今度ゆっくり行ってみたい。

 テニスの予約はなんと8時間も。6人なのでダブルス2ゲームやって1ゲーム休むというハードな形に、最後はふくら脛の痙攣や太股の裏が攣ったりしてひやひやものでしたが、なんとか終了。堪能しました。陽にも焼けました。

 愛知県長久手(古戦場、愛地球博の会場にもなったとこですね)での元暴力団組員による自宅籠城発砲事件は、痛ましい犠牲者がでました。SAT隊員の林一歩(かずほ)さん。23才。生後10ヶ月のお嬢さんがいるという。以前は警察に対して距離を置いて見ていましたが、息子が警察に入ると、現金なもので(苦笑)とても客観的には見られません。

 この事件では、木本巡査部長(54才)も重傷。犯人の子ども2人も撃たれて入院しているようです。

 この事件以外にもオートバイの座席下のヘルメット収納スペースに入れられて死んだ1才の峯松優くん。1月末には殺されていたというのですが・・・。なんという母親と再婚夫。共に21才です。

 「赤ちゃんポスト」に3歳児が預けられたというので、早速「そら見たことか!子捨てを助長するやろ?」と反対派が息巻いていますが、殺されなくてよかったと思います。本来の趣旨ではなくても子どもを救ったという意味があったのです。「赤ちゃん」だけに固執することはありません。

 今週末はやはり休日出勤、溜まった仕事を片づけました。これは代休はありません(笑)。

2007年5月15日

 気が付けば、今日は「葵祭」の日でした。千年余の歴史を持つ祭なんて、そうそうありません。若いときは、静かな盛り上がりのない祭りだなと思いましたが、年取った今はしみじみいいですね。4,5回通いましたが、ここ2,3年は輝く青空を見て、目を細めて行列を偲ぶのみ・・・退職したらまた行こう。

 そういえば、「5・15事件」、歴史の彼方に霞みつつあるようです。昔は毎年、この時期にテレビ、新聞で特集が組まれていたものですが・・・。

 帰宅したら、嫁ハンがあなた、大変な事件が!
え?
高校生が母親殺害、首を持って自首ですって!
あ、そう、と返して、驚きもしない自分に驚く。そう言う事件が起こりうる下地は、毎日十分見てきている。
でも、母親よ、と嫁ハン。
母親でも、誰でもよかったんとちゃうかな?
え?(嫁ハン、夕刊を見て)あ、そう書いてある・・・。

 夜中に目覚めて、テレビを点けると、懐かしい曲が流れてきた。黒澤明の「夢」の最後のシーンです。水車のある村で、若者(寺尾聡)が100才を超える老人(笠智衆)の初恋の人の葬送に出会う。花を撒き、楽隊が明るく切ないマーチを響かせ、若者が踊る・・・。老人が「人生は楽しいものだ」と呟く。あの笠智衆のセリフですから・・・。

 賛否ありましたが(確かに一本の映画として冗長な部分も感じました)、最終章は個人的には好きなエピソードでした。ウソっぽいほどに美しい緑の村の豊かな水と花がまさに「夢」のようです。


大阪ええとこ(5月15日記)

 土曜の夕刻、テニスを終えて、長居公園に走り込みました。「第1回 長居・バラと彫刻展」です。植物園は広い。初めてバラ園を訪れました。椰子の木と花壇がうまくマッチして美しい。むせかえる香りと溢れる色。「マリア・カラス」が印象的。

 友人で同僚の堀信二は、この春、退職。この展示に2点出品。定番の女性像は植物園と「花と緑と自然の情報センター」の入り口に鎮座。思い切って体を反らせた彫像は、こころなしか伸び伸び感じられました(苦笑)。

 5時半から第1競技場のレストランで記念パーティ。こういう会にはいつも堀氏に付き合ってファンとして参加。あつかましく飲み食い。その後、西田辺、アベノと飲み続け、例によって記憶を失いました(笑)。 

2007年5月14日

 明日、沖縄復帰35年。テレビで特集をやっています。那覇の古いバー。カウンターの天井にドル紙幣が貼ってある、それに自分の名前を書いてある。還ってきたらこれで飲むと言って、米兵は出兵していったのだそうです。一種のまじないだったのでしょう。今も残っているということは、その貼った主は還って来なかったのかな。

 日本の戦後は、沖縄を見捨て、踏み台にして来たと思います。自分の農地や住所を奪われて、故郷にいながら、自分の家に帰れない人々。還れないままに亡くなっていった多くの人たち。

 気持ちの良い季候。サイクリング通勤には絶好です。鴨などの冬鳥がいなくなったので、今度は人家のある方を眺めながら走る。川端の養護老人ホームの人々は少しずつ代わってゆきます。昨日はガラス戸を内から強くどんどん叩いている人がいて、早く職員の方が来ないか、と心配しました。

 夕方の帰りは犬の散歩とすれ違うのが楽しみ。飼い主より犬の顔を憶えました。あと川岸での楽器の演奏も。いろんな人がいる。橋脚でのトランペット(昨日は離れて2名)、ベンチでギター、木陰でフルート・・・。やはり、広いところなのでトランペットが似合います。

 母の日の息子達の動向は・・・朝起きたら、上の息子は薄いピンクと深い赤のカーネーションのコンビネーション、下の息子は定番の赤いカーネション一本を買って来ていました。それぞれに個性が出ます。

 鉛筆も教科書も持って来ない男子生徒。来るなり、だるい、眠いとぼやく。母の日はどうした?と訊くと、ちょっと照れて、一緒に買い物に行って2500円のエプロンを買ってあげたんだと・・・。ええとこもあるがな。 

2007年5月13日

 ちょっとうれしかったこと

姿見紛失事件

 マンション1階ロビーにある姿見。エレベーターを降りて自動ドアへ向かうその横にあるので、つい見てしまう。大概の人がそうして出かける前の自分の姿をチェックしてはる。ま、便利な「町鏡」だったわけです。当然のことですが、帰りにはあまり見ないものですね。

 先日の月曜の朝、見たら、姿見がない!夕刻管理人室へ。姿見ありまへんで。修理かなんかしてはりますの?いえ、ありませんか? 日曜の朝は見た憶えがあるから、その一日のことですね。引越しはありました?ええ、2軒ほど。故意か、うっかりか、引越し業者の人が間違って持って行ったり、運び込んだりすることありますよね、問い合わせてみはったらどうですか?ええ、そうしますわ。

 数日後、姿見が戻っていました。早速、管理人室へ。ありましたね!ええ、やはり間違って運んでしまったようで、返却して来られました。よかった、めでたし、めでたし。

 嫁ハンはまめやねえ、と感心していました。

近商のネオン事件

 引越ししてきてからしばらくして、向かいの近鉄プラザ(近商)の店名表示のネオンkinshoの「h」が消えていることにずっと気になっていました。屋上遊園地の表示看板も(遊園地はずっと前になくなっている)。

 まず、サービスカウンターでそのことを告げる。反応なし。次に店長宛に手紙を書く。すると翌週、屋上遊園地の看板だけ外される。でもネオンはそのまま。店名って店の顔ちゃうのんかい?なんか一字抜けたネオンってしみったれて嫌だなあ、と思いつつ一年。先日近商のエレベーターで社員らしき中年男性と一緒になったので、あらためて経緯を言上する。翌日、ネオンが直っていました。

 すきっと輝くkinshoのネオン。なんやうれしくて、眼下に眺めつつ、ひとりで悦に入っています。

 嫁はん呆れて曰く、忙しい、忙しいと言いながら、変なところにマメやねえ・・・

 ほっといてチョーダイ!このお節介の性分は死ぬまで直らんと思うわ(苦笑)。

2007年5月9日

 フランス新大統領の顔に関して、友人のHPにも同じようなことが書かれていました。そういえば、うちの嫁ハンもすかん顔やと言うてました。余程、日本人受けしない顔なんでしょうか?(苦笑)。前任のシラクさんが親日派だったので、新大統領の趣味も気になります。文化に造詣に深い人であってほしい。せっかく、オペラ座での歌舞伎公演や日本でのフランス映画祭など日仏文化交流が盛り上がっているところなのです。

 上の息子が落ち込んでいます。元同僚の結婚式の2次会の幹事を頼まれて、彼なりに一生懸命やったらしい。(また凝り性なんだ、これが。睡眠時間を削ってあれこれやってました)。会は盛り上がって大成功。新郎新婦も大喜び。ところが趣向を凝らしすぎて、予算がオーバー。支払いの段になって、オーバー分を新郎が払わないと言いだしたらしい。

 それでどうした?僕が立て替えているねん、2,3万。そりゃ、相手を見ないで、一番大事なことをきちんと抑えておかなかったお前がアカン、その都度、相談、連絡をきちんとしておれば、トラブルにならなかったはずやで、人生の授業料やと思わんとあかんなあと、傷口に塩を塗っておいたのですが・・・。

 内心はこちらも煮えくり返る思い。お世話になったのなら、まずありがとうで、一生一度のこと(?)数万のオーバーくらい我慢せいよ、と思います。私なら請求書と領収書を叩き付けて絶交します(そんなアホな友はこれまでの人生に幸いなことにいなかったけれど、ま、予算オーバーもありませんけれど)が、さて、息子はどうするのでしょう?

2007年5月7日

 4日、人影もまばらな犬鳴山の新緑の中をハイキングしながら、今頃遊園地は混んでいるだろうなあという話になって、私が絶叫マシンが大好きだというと、あとのメンバーから猛反発。なんであんな怖いものに金出して乗るねん!?あれは恐怖もあるが、快感やねん、へー、信じらへん!やっぱり山歩きが安全やで。あ、そこにヘビが(ウソです)!キャー!

 その翌日の風神雷神U事故のニュースでした。もちろん何度も乗ったものです。しかし、エキスポ側の事故後の対応もひどい。点検がされてなかったというのも。再来週の遠足はエキスポコースは中止。92名は行き先変更。これが大変です。

 フランス大統領にサルコジ氏。移民2世。親米派。フランスはどう変わるか?でも、あの顔つき、なんか気になるなあ。


ゆく人

 横山ノック氏

 天才漫才師を静かに送ってあげたい。あのような形で晩節を汚してしまったのだから、手のひらを返したように、名誉復活だの、大阪ドームで追悼会だの騒ぐのがかえって不自然。マスコミも騒ぎすぎです。

 北村和夫氏

 舞台俳優。文学座の柱でした。杉村春子さんを支え、名舞台を遺しました。拝見したのは2度。見た最後の舞台では、劇中で全裸になり、入浴。また早変わりでスーツ姿で登場、客席を湧かしたのを記憶しています。映画、テレビでもきちんとそれに嵌った演技をされました。

 栃東関 引退

 30才。脳梗塞では仕方ありません。頭で当たったり、張り手をくらうスポーツです。春巡業は無理して、お礼奉公のつもりで参加したといのが痛ましい。父親の部屋を継ぐのですね。お大事に。 

2007年5月6日

 久しぶりに家族4人が揃った連休最後の夕食。でも、食事が終わるやいなや、上の息子は残っている仕事があると言って、出勤してゆきました。今夜も午前様なんでしょう。

 一応、barの体裁なので、これから酒の紹介も(不?)定期的にしたいと思います。


今週の酒

 「弁慶の里」

 田辺市秋津町の中勝酒造の酒。 燗で半分、ひやで半分いただく。この酒に関しては、燗より、そのままか、冷やの方がいいようです。ちょっと濃いめで、飲み応えあり。


最近読んだ本 (5月6日記)

 「浪速ままごと」 田辺聖子

 ちょっと昔の本だけれど、彼女は揺らぎません。神戸祭りのフロートに、今は亡きおっちゃんと並んで乗って(田辺さんは白雪姫、おっちゃんはインディアンの酋長)、田辺さんが「この祭りはいろんな国の人が集まって、まるでお祭りごっこやね。これも人間のままごとと神サンや仏サン笑ろてはるかもしれへんね」と呟く。

 それを受けておっちゃん

 「なあに、神も仏も何わかりまっかいな、ええトコの坊ン坊ンのお釈迦はんに何わかるか、三十くらいで若死にするキリストはんに何、人生が分かりまっかいな。人間、こないしてままごとして遊んどったらよろしいねン」

 もちろん、半分以上は田辺さんの創作でしょうが、小気味よいセリフです。 

2007年5月5日

 4日

 前々任校の仲間と、犬鳴山へ。個人的には十数年ぶり。好天だったのに意外と人が少ない。JR日根野駅からバスで20分余り。終点から歩いて20分程で行者の滝。新緑が美しい。河原でバーベキューをしている人々もいたけれど、まっすぐ下りて温泉へ。少し濁った肌にやさしい温泉。露天風呂に浸かって周囲を見れば、大阪近郊と思えない深山の趣。昼食を挟んで計2回、2時間ほど入浴して気持ちよく疲れました。


 楽屋落ち 3

 ご指摘がありました。やはり「鉄道員(ポッポや)」の口笛(「テネシーワルツ」)はアウトですね。コメディならともかく、シリアスドラマには合いません。やはり楽屋落ちは「その場の空気」が大事です。

 映画「ロッキー・ザ・ファイナル」が話題ですが、第1作から数えて30年、第5作の主人公は(スタローンも)もう60才。引退して、レストランを経営しつつ、昔話(自慢話)にふける男が、改めてリンクに立とうとするというお話らしい(まだ見ていません)。

 ロッキーの仇名は初めから「イタリアの種馬」。これは30才「ロッキー」で認められるまでのスタローンのニックネームだったのだそうです。イタリア移民として苦労して、下積み時代、スタロ−ンはあの鍛えられた肉体を活かしてポルノ俳優として稼いでいたのです(インターネットで見ることもできますが・・・)。そのときの役名が「イタリアの種馬」。それを隠さず、そのまま生かしたのは(脚本もスタローン自身)スタロ−ンの作品に賭けた思いの深さだったのだと思います。この場合はセーフですね。Yさん。


 5日

 「こどもの日」だけれど、息子たちは早朝から出勤。5時過ぎからばたばた出てゆく時に・・・。

 上の息子は先日、ホテル雑誌に「ソープバトラー」として顔が出ていました。「なんや、エロティックな仕事なん?」と訊くと「お父さん、何いうてんねん!ちゃんと記事読んでおいてや!」

 どうも、本来の客室係りの仕事に加えて、部屋に伺って、各種お好みの香りの石鹸をサービスする仕事をいつのまにやら始めたらしい。部屋でくつろいではる時に、お邪魔したら、迷惑ちゃうの?、いや結構喜ばれているねんという返事。そんなものかなあ・・・。

 警察官の下の息子は「昨日は市内は道が混んで大変やった・・・今日はどうかな?」と言っています。あれ、いつも徒歩と、自転車で巡回してるんちゃうの?と問うと、「最近PCに乗ってるねん」。なんでお前がパソコンに乗るの?「お父さん、何いうてんねん!パトカー」のことや!」

 どうも、いつのまにやら資格を取って(試験があったそうです)先日から乗務しているらしい。それにしても、PCといえばパソコンですよね。警察は符号が多くてややこしい。息子の電話を傍で聞いていても、意味がわかりません。ちなみに「300」というのは警察のことだそうです。

 子どもはもう「子ども」ではないようなので、「敬老の日」に切り替え、朝から義母を誘い出して奈良御所の「かもきみの湯」へ。このひと月で3回目。嵌っています。だんだん慣れてきて、受付で岩塩を買って(200円)塩サウナへ。たっぷり体に刷り込んで20分。肌がきれいになった感じがします(笑)。帰りはあちこちにある農作物即売店に寄りまくって、母娘(嫁ハン)は野菜を買いあさる。初物のスイカがおいしかったです。

 昼食は葛城竹内にある戸隠そば「一乃庵」へ。すごい待ちましたが、我々で売り切れだったのでラッキー。味はさすがでした。だから、有名人の色紙は余計です。


 奈良へ行くなら(5月5日記入)

 『船宿寺(せんしゅくじ)』 

 「かもきみの湯」の前(小さな谷を隔てて反対側の丘)にあったのに今まで気が付かなかった(苦笑)。真言宗の寺です。名高い仏像はありませんが、「花の寺」として近年人気を集めています。確かに手入れが行き届いて美しい。門前に至る道から、こでまりが白い大きな花房をたらしています。「花祭り」の最中で地元の人が気持ちよく対応してくださる。

 境内の躑躅の見事さ、石楠花、花水木、そして牡丹、芍薬・・・特に大きな赤い躑躅の見事さ、目が痛くなりそうでした。昔、義父と来たことがあるいう義母は大満足。体(65キロあります)より大きい躑躅の間を抜けようとするので「お義母さん、ムリ!」と叫んだら、怒っていましたけど・・・(笑)。

2007年5月3日

 若い友人2人と、なんばパークス8階の円形劇場で待ち合わせ。パークス全体、すごい人出。ワールドジャズフェスティバル(名前は大きいが、ニューオリンズから招聘したという8人編成のジャズブラスみたい)を聴く。無料。

 ジャズには詳しくありませんが、間近で聴くと迫力がちがいます。セントジェームス病院なんたらとかいう曲が印象的。トランペットやサキソフォンといった派手な楽器より、後列で着実にリズムを刻む太鼓などに惹かれました。それにしても大きなチューバ、どう持つのか心配していたら、小錦のような男性が軽々と持って腹に響く低音を小気味よく響かせました。

 短い時間でしたが爽やかな風に吹かれて、楽しめました。あとは友人たちとしゃべって、そのまま酒に・・・。 

2007年5月2日

 連休の谷間の2日間の授業。出席率が低い。微妙な疲労感が残りました。

 午前3時。今夜は月初めの終夜線路点検工事。掘削機の音が枕元に響くけれど、ガマンします。偶に通り過ぎる、暴走バイクには腹が立つ。撃ち殺してやりたい。

 4月に国際結婚でスペインに渡った教え子からメール。スペインも春の連休中なんだって。ジブラルタル海峡の西、大西洋を望む町に住んでいるらしいが、休みを利用して、コルドバ、セビリアに旅したらしい。いいなあ。「哀愁のコルドバ」なんて若い人は知らないだろうけれど・・・。

 アンダルシア地方はスペインでも風土が違って、みんな一週間くらい呑みまくりフラメンコを踊りまくるらしい。彼女のマドリード出身のダンナも戸惑っているらしい。日本でいえば、沖縄のイメージなのかなあ、と返信しておきました。もちろん私は、フラメンコはできないし、やったことないけれど、せめて沖縄で泡盛を呑みまくって、浜辺で朝まで踊ってみたい。

 閑話休題、数年前に「シベリアの理髪師」という映画が話題になりました。題名からして歌劇の「セビリアの理髪師」とどう絡んでいるのか・・・ずっと気になっています。


楽屋落ち 2

 映画「鉄道員(ポッポや)」で、主人公が口笛を吹く。「テネシーワルツ」。パティ・ペイジが歌ってヒットした切ないメロディのいい歌だけれど、高倉健さんだから、50代以上(?)の観客はどうしても、彼の亡妻、江利チエミさんを思い出す。その瞬間、ドラマから離れる。

 恋人を失う歌です。映画の原作を読んでいる者は、主人公が奥さんも(娘も)亡くしたこともすでに知っている・・・役者と微妙にだぶらせて、これは反則すれすれのセーフの例でしょうか。

 先月の高座で、林家正蔵が「申告はきちんとしましょう」と言って笑いを取ったのは、「楽屋落ち」ではなく、単なる浅い時事ネタ、身内ネタです。

2007年5月1日

 数学者の藤原正彦さん(63才)。

 「国家の品格」が大ベストセラーに。新作は教育論で、いじめ問題に触れている。

 いわく「卑怯者になるな」・・昔からいじめはあったが、みんなでひとりをいじめるのは卑怯と教えられた。だから、エスカレートする前にだれかが止めた・・・父親(作家の新田次郎さん)の教えというか、5つの戒め「大勢でひとりを殴ること、大きな者が小さな者を殴ること、男が女を殴ること、武器を用いること、相手が謝ったり、泣いたりしてもなお殴ること」をしてはいけない。

 理想主義の父と現実主義の母(作家の藤原ていさん)は子どもの教育でよく対立していたという。正彦氏曰く、「でも、それがよかった。夫婦は子育てに関してどんどんやりあうべき。私はそれで複眼的思考が身に付いた・・・」

 なるほどなあ。でも、うちは子どもの教育に関して、子どもの前では対立は見せないようにしてきました。(ま、対立するほどのことも無かったのですがー苦笑)

 次回作は本業に近く、暗号読解の数学者が活躍する、第2次大戦のノンフィクションだそうです。昔、新田次郎と藤原ていさんの息子さんが数学者になったと聞いて、?と思いましたが、やはり普通の(?)研究者ではおさまりませんでしたね。


「沈黙は金曜日」 永 六輔 編   から

「能楽師は役者ではありません。あくまで楽師なのです。そして舞うのですから舞踏家でもあるわけで・・・」

「能面をつけて舞っていますと、酸欠状態になりますが、それが神がかりなんでしょうね」

 なるほど、「楽師」と「酸欠状態」かあ。それと、あの面から狭い視野。ほとんど見えてないのですね。能が歌舞伎や文楽はじめ、あらゆる芸能から尊敬を受けるポイントがこのあたりにあるのかも。 



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